バイアグラについて

世界初のED治療薬(成分 クエン酸シルデナフィル)

バイアグラーヴィアトリス

バイアグラは英国ファイザー研究所によって開発された世界初の経口ED治療薬です。1998年2月にブラジルANVISAで承認、翌3月に米国FDAで承認されました。狭心症の治療薬を開発中に勃起作用が発見されたというエピソードもあります。国内でバイアグラは1999年3月に日本ファイザー社から発売されました。バイアグラの出現前には経口ED治療薬というものは存在しなかったのでED治療はバイアグラによって革命的な局面を迎えました。

  • 現在バイアグラは世界120カ国以上で承認され広く普及しており、世界で3500万人の男性が使用しています。
  • ファイザー社の資料によると1秒間に6錠のバイアグラが処方されていると推計されているそうです。
  • バイアグラはPDE-5阻害剤と呼ばれるED治療薬です。
  • 作用機序は陰茎海綿体で勃起に関与するPDE-5という酵素の働きを抑える(阻害する)ことによって勃起の持続力を促すというものです。

その後バイアグラと同じPDE-5阻害剤という系統のED治療薬はレビトラ、シアリスと増えていきましたが、バイアグラは現在でも世界で最も知名度があり人気の高いED治療薬です。服用して1時間くらいで効き始め4時間くらい効果は続きますが刺激に対して反応しやすくなる薬です。

  • 勃起したままになるものではありません。
  • バイアグラは生活改善薬ともいえる薬ですが精力増強剤ではありません。
  • 陰茎海綿体に直接作用するもので性欲には影響なく精力が強くなるというものではないのです。
  • バイアグラの成分であるクエン酸シルデナフィルは肺高血圧症にも適応が認められ、現在、その治療薬としても使われています。

※2021年9月1日、ファイザー株式会社からヴィアトリス製薬株式会社へ製造販売元と販売会社が移管されました。

バイアグラの命名

バイアグラの語源

輸入品バイアグラについて

バイアグラ100mgは国内未承認薬

  • バイアグラを個人輸入で入手する方は多いことが確認されています。
  • さらに国内でもそれが人から人へと大量に出回っているようです。
  • 問題は個人輸入品には偽物が多いことです。
  • 日本ファイザー社の実態調査によると個人輸入の80%が偽物という分析結果がでています。
  • 偽物は外見だけで真贋を見分けることはできないほど精巧に作られています。
  • 偽物はどこで製造されたものかまったく不明で、成分や製品の製造過程に問題があることが多いことが指摘されています。
  • 健康被害のおそれがあることから日本ファイザー社も偽バイアグラに注意を喚起しています。
  • 国内でバイアグラは50mgの錠剤までしか承認されていませんが、輸入品は100mgの錠剤が主流です。
  • 大きい錠剤100mgのバイアグラは国内医療機関のものではない証のようなものですから注意してください。
  • この100mg錠は割って使うのが一般的ですが、国内純正品50mg錠は割らないで服用します。
  • もちろん市販のカッターや当院でも取り扱いのあるピルカッターも使用しません。
  • 医療機関で正規流通ルートを経て処方された安全な純正バイアグラを安心して使ってください。
  • ただし、医療機関であっても医師により薬監証明を使用して輸入されたシルデナフィル(バイアグラ相当で成分鑑定したとされるもの)個人輸入品は医薬品副作用救済制度は適用されない場合がありますので要注意です。

英国では一般用医薬品のバイアグラ

  • イギリスでは、2018年にバイアグラの一般用医薬品(OTC医薬品)としての販売が認められました。
  • これにより、イギリスの薬局でバイアグラを購入することが可能となりました。
  • この決定は、イギリスの医薬品規制当局である医薬品・医療製品規制庁(MHRA)によって下されました。
  • MHRAは、バイアグラが安全であり、一定の症状を抱える男性にとって適切な治療薬であるとの認識を示しました。
  • しかし、バイアグラを購入するためには、薬剤師との面談が必要であり、一定の健康状態や薬物との相互作用などについてのスクリーニングが行われます。
  • また、販売は18歳以上の成人に限定されています。
  • 一般用医薬品化により、イギリスでは医師の処方箋を受けることなく、薬局で手軽に購入することができるようになりました。
  • ただし、重度の勃起不全や、心臓病や高血圧などの持病がある場合は、医師の診断を受けることが望ましいです。

バイアグラ処方・価格・効果・副作用

バイアグラ処方

厚生労働省承認薬/薬価基準未収載 添付文書

注意)ED治療にはレバチオを処方しません。適応外処方となるためです。

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